さやぽ降臨@山本サヤカオフィ

■ 青空のむこうNo.25 DATE:2005/05/10(Tue) 16:01
name:山本サヤカ


この小説を読むキッカケになったのは友達。『青空のむこう』という小説のあらすじを聞いて、とても興味を持ち読んでみたいと思った。この物語は『生きていることの幸せ』を感じることの出来る、切なく暖かい物語。この話の主な登場人物であるハリーという少年は、ある日交通事故で死んでしまった。でも、ハリーには『この世』でやり残したことが一つだけあった。そのやり残してしまって悔やんでいることを果たす為に再び幽霊として『この世』に現れる。私がこの物語を読み終えて不思議に感じたのは“暖かい”物語だったということ。普通に考えれば、もし死んでしまった人が自分に話しかけてるって思ったら怖いはず。でも、この物語を読むとそうは思わない。当たり前だけど、普通は幽霊が話しかけても私たちは気づかないし、答えもしない。この中でハリーは家族に声が届かないのは分かっていても話しかけたりしている。そういう姿を想像すると『お願い!気づいて!!』と強く思わずに入られなかった。 その子の代わりに伝えてあげたいと思った。少年の家族や友達に対する想い。伝えたくても伝えられない。触れたくても触れられない。そういうことを考えると私は言葉で表現して伝えることが出来るし、泣いたり笑ったり楽しむことを肌で感じることも出来る。単純なことだけど当たり前のように過ごしているけど、そういうことはとても幸せなことなんだと感じた。時々、『生きる』とか『幸せ』とか『愛』について考えることがある。絶対みんな一度は考えたり悩んだりすることだと思う。でも必ず人間にとって必要なこと。私が好きな『空』も絶対になくてはならないものだし、『愛』も人間にとってかけがえのない大切な形だと思う。そういった自分にとって『かけがえのないもの』を一人一人持って生きている。『今を生きている』それだけでも幸せなんだということをみんなに感じてほしい。そう感じさせてくれた本でした。