さやぽ降臨@山本サヤカオフィ

■ 線香花火


この曲を初めて聴いたとき、切ない顔をして浴衣を着た昭和の女の子が浮かんだ。失った大切な人を想い、川の近くで流れる舟を見つめる姿。歌詞の中に「浴衣の裾 濡らしゆくのは 川の水か想い出か」というフレーズがある。そこは、私の中で一番胸に響いてきたところ。歌詞の中の、物語を想像しただけで鳥肌が立ったくらい。線香花火の歌詞は、長崎の精霊流しを元にして書いています。少しでも精霊流しのことが知りたくて、インターネットで精霊流しの模様を見ました。自分が想像していたものと違って、川や海に舟を流すまでの道程を爆竹が大きな音を立てながら向かっていく大勢の姿。迫力のあるものだった。だけど私には、悲しさをまぎらわすようにも見えた。ムービーなのに、精霊流しの雰囲気が充分伝わってきていた。いつか本当の姿を見に行きたいと強く思った。
だからこそ、この歌をしっかり歌いたいと思った。「線香花火」の中にいる女の子の気持ちをしっかり表現出来るように。     歌詞だけを見ても、すごく心に伝わるものがある。その歌詞にメロディーが付くと、さらに周りの情景が見えて一つの曲となり、大きな存在となる。言葉で説明出来ない良さが「線香花火」の中に詰まっています。


山本サヤカDATE:2005/09/15(Thu) 13:58 No.45