さやぽ降臨@山本サヤカオフィ

■ 防波堤に並べた約束


「防波堤に並べた約束」は聴いたときに、このミニアルバムの中で一番自分に近いものだと思った。メロディーがすんなり入ってきて切ないんだけど、今までの思い出を振り返らせてくれるような暖かい感情もあるように思えた。歌詞も「通学路の水溜り」と同じで卒業をテーマにしています。そこで注目してほしいのが、「防波堤に並べた約束」と「通学路の水溜り」は二つで一つの物語になっているということ。「防波堤に並べた約束」は高校や学生生活を卒業する前の話で、卒業が近く仲間たちと離れてしまう淋しさを感じているとき。「通学路の水溜り」は卒業後の物語。だけど、ただそれだけではなくて歌詞も共通している「笑顔たち」という言葉。そして、私が気になった歌詞が「奇跡」と「軌跡」。その人と巡り合えた奇跡。みんなと過ごしたことの軌跡。同じ言葉なのに、表現の仕方で世界が変わるところに、初め歌詞を渡されたとき感動した。あと一つ、私が聴いてほしい言葉。「忘れないよ」と「忘れないで」。歌詞は卒業がテーマだけど、例えば私みたいに故郷から離れて暮らしている人にもこの曲を聴いてほしい。きっと共感できると思います。東京に出てきて出会った友達にも言える言葉だけど、私は石川県で過ごしたことを思い出した。まだ私が石川県に住んでいて、中学校に通っていたときのこと。東京に上京して里帰りしたとき、みんなが変わらず接してくれたこと。離れていても、会えない時間がどれだけ経っても、一緒にいた時間や思い出が心の中に残っていれば、ずっと変わらずいられる、そう思った。その変わらず、楽しくいられる仲間を持てて良かった。本当に良かったって思う。だから、この曲の最後のフレーズに「そして行こう 新たな旅へ」とある。私はこのフレーズを「新たな旅をしていく中でも ずっと支えあって仲間でいよう」そういう気持ちで歌いました。そして、ずっと仲間でいたい。そう在りたいって。 みんなと出会えて良かった、そう思わせてくれて、そういう想いをくれた一曲です。


山本サヤカDATE:2005/09/21(Wed) 16:43 No.49