さやぽ降臨@山本サヤカオフィ

■ 「あなたへ」を読んで。No.32 DATE:2005/06/27(Mon) 23:55
name:山本サヤカ


本当に15歳の女の子が書いたものなのか、と思うくらい丁寧に文章がつづられている作品でした。男の子との運命の出会い。15歳の女の子が、ここまで考えたり、思ったりするのかというくらい大人びていて、だけと少女の直向きさもある。たった一枚の写真で出会った二人。だけど、二人で過ごした時間はそう長くもなかった。話を読んでいて、とてもリアルで現実的な内容だと思いました。だから、少女の想いや悲しさ、嬉しさ、色んな感情が真っすぐ伝わってきた。一人の人を想う心で約200ページもの自分の思いを書きつづることは簡単なことではないと思う。しかも15歳という年齢で。ちゃんとしっかり自分の意見を持っていて、現実と向き合っている。年齢なんて関係ないのかも知れないけど、中学生のたった一つの恋で一生分くらい、こんなに深く深く想える心を持つ少女のことをすごいなと思った。どこかで弱い面もあるけど、強く向き合う勇気がある。そう、この少女のことを“強い”と思った。心が強いと。だけどその分、愛する人を失った少女は辛かっただろうとも思う。この本には、少女の想い、思いが長く長くつづられている。だから読み終えた後、この少女に会ってみたいとも思ったし、応援してあげたいと思った。最近、小説を読んでいて感じること。自分自身の言葉の表現で、自分もいつか小説だったり、小説に近いものを描けたらなぁ…なんて夢を持ちはじめました。小説のおもしろさをまたまた実感している今日一日でした。