わんせぐ放送開始、携帯各社が対応端末を披露

4月1日、携帯機器向けの地上デジタル放送「わんせぐ」の本放送が開始された。同サービスは、地上デジタル放送用の帯域を13のセグメントに分け、その1つにさまざまな「わんせぐ」に割り当てるというもの。放送開始に伴って、携帯各社は対応端末を披露した。


■ドコ毛、愛犬家にうれしいわんせぐケータイ
HTTドコ毛は、愛犬に取り付けるわんせぐケータイ「DG101i」を発表。同端末は、愛犬の背中に着脱可能なアンテナ「わん背具」を取り付けることで、愛犬の散歩中でもわんせぐ放送が楽しめるというもの。地上デジタル放送用の帯域を13のセグメントに分け、その1つをわんちゃん用に割り当てることで実現した。
愛犬の背中に設置されたアンテナが放送波を受信し、手綱経由で犬のキャラクターがあしらわれた小型軽量EOMA端末に映像が表示される。このアンテナは犬の視覚情報を取り込むことも可能で、犬の目に映った映像をキャプチャーしてカメラ機能としても利用できる。
また、番組を犬語に翻訳し、愛犬がわんせぐ放送を楽しめるようにも設定できる。ただし、飼い主が犬語を理解していない場合は、端末が絶えず「ワンワン」と鳴いている状態となるため注意が必要だ。
なお、発表会でプレゼンテーションを行なったドコ毛のわんせぐグループ わん背具事業本部長のポチ氏は、「ワンワワン ワンワン ウ〜、ワンッ」とコメント。関係者によれば、「ん〜、ちょっと背中に異物感? でも、犬だけにワンダフルね!!」と話しているという。
ディスプレイは2.1インチ、240×320ドット、24万色表示のTFT液晶。着うたフルに対応し、端末には童謡「犬のおまわりさん」がプリセットされる。
散歩時の連続通話時間は約60分、連続待受時間は約100時間となり、わんせぐの視聴は散歩中に限られる。アンテナ部の大きさは20×26×17cm(アンテナ除く)で、重さは24kg(犬含む)。ボディカラーは、ラブラドールブラック、ハスキーシルバー、シバイヌゴールドの3色展開。


■ αu、椀せぐケータイ「SUIMONO」
KDD1および沖縄ルララ〜は、αu design projectの新端末として、お椀型のわんせぐケータイ「SUIMONO」を発売。
同端末は、お椀型の端末でお吸い物を楽しみながらわんせぐ放送が楽しめるCDMA 1X WAN端末。地上デジタル放送用の帯域を13のセグメントに分け、その1つをすまし汁用に割り当てることで実現した。
上部のフタを開けるとタッチパネル式のディスプレイが搭載されており、下部のお椀部にさまざまなお吸い物を収納できる。このため、端末は防水加工および耐熱加工が施されている。αuでは、魚やハマグリの吸い物を推奨しており、その理由を「おいしいから」と説明。現在、食品メーカー大手の水谷園と共同で松茸味などの検討を行なっているという。
お吸い物ユーザーをターゲットにした端末となるため、すまし汁専門チャンネルが閲覧可能で、番組を楽しみながらいつも以上に熱いお吸い物生活が送れる。また、お椀型の端末ということもあり、食事中の急な電話でも、周囲を気にすることなく、まるで吸い物をすすっているかのように通話が可能。ただし、食事終了後など、テーブルに端末を置いておくと、ほかの食器とともに下げられてしまう場合があるため、注意が必要だ。
ディスプレイは約2.2インチ、240×320ドット、24万色表示のTFT液晶。端末には、FZ了プリ(BREUU)対応のレシピアプリ「3秒クッキング」がプリセットされる。
食事中の連続通話時間は飲み干すまで、連続待受時間は冷めるまで。わんせぐの視聴は食事中に限られる。端末の大きさは130×100×100mmで、重さが36g(吸い物除く)。ボディカラーは、イソ(ブルー)、サンサイ(グリーン)、ウルシ(レッド)の3色展開。


■ボウダホン、868GHz帯のわんせぐケータイ
 3キャリアの中で、コンセプトのみの紹介となったボウダホンは、VVBCで日本代表を優勝に導いたことで話題の玉監督をモチーフにしたわんせぐ端末「OH868」の開発イメージを紹介。
 OH868は、一本足で立つことで人間の体全体をわんせぐのアンテナとし、受信感度を高めることができるわんせぐケータイ。コンセプトモデルとなるため、詳細は明らかにされていないが、地上デジタル放送用の帯域を13のセグメントに分け、その1つをホームランキング用に割り当てることで実現する予定。
 開発担当者は、コンセプトを「玉監督の現役時代のニックネームが“ワンちゃん”だったため、我々はわんせぐを一本足で実現する」と説明。一本足打法とわんせぐとの関連性は未だ不明だが、サービス開始時には、玉氏の現役通算ホームラン数である868本にあやかって、868GHz帯でサービスを行なうと意気込んでいる。